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フレイル対策 ①運動の目安

こんにちは!

前回は、「フレイル」について説明いたしました。今後は「フレイル対策」について、投稿して参ります。

フレイル対策の一つである運動全般の効果としては「血流・腸内環境・精神心理面」の改善、ウォーキング等の全身を動かす運動では「骨・心臓・肺の機能」を向上させる効果が期待されますが、「実際にどの程度運動したらいいの?」という声がよく聞こえます。

そこで、今回は「運動の目安」について述べさせて頂きます。

まずは運動強度を自分でチェックできる方法として【心拍数(脈拍)】について述べたいと思います。

心拍数とは1分あたりの心臓の拍動(脈数)の事で、心拍数が高いほど高負荷(身体がきつい)状態にあると言え、運動強度は運動直後の1分間心拍数で簡易的に判断する事ができます。

では初めに平常時の心拍数を把握する事から始めましょう。

【脈拍測定】

①親指側の手首から前腕部にかけて動脈にそって軽く指をあて、脈の拍動を触れる所を探します。

②1分間(または30秒の回数×2)計測をして自身の脈拍数を計測します。

③起床後、布団から起きる前に1分間脈を計り、3日~1週間程度測定し、その平均値を「安静時心拍数」とします。

 

いかかですか?計測時には指で圧迫してしまうと触れにくくなりますので軽く添える事が重要です。

心拍数(脈拍)が計測できましたら【運動強度】の測定が可能になります。

ただし、最大心拍数(最高心拍数)は、年齢が上がるにつれ低下しますので目安が【220-年齢】となります。

また、運動習慣のない人の適切な運動強度(1分間心拍数)の求め方は、次の計算式で大まかに把握できます。

運動強度(1分間心拍数)=「(220-年齢)×目標とする強度」

※目標とする強度
・健康の維持・増進⇒0.5~0.6

・体重減量、筋力の維持・増強⇒0.6~0.7

・筋力・体力の増強⇒0.8~

※例:健康維持の為の運動をしたい70歳の方、安静時脈拍が80拍/分 とした場合の目標心拍数は?

A.最大心拍数=220-70 = 150拍/分

よって、目標心拍数 = (150-70)×0.4+80=112拍/分 となります。

個人差はあるものの、「会話しながら運動できる程度の強度」は、およそ心拍数が100~120程度であると言われていますので強度としての一つの目安にしてください。

この方法で求める為には、普段の脈拍と、どんな運動 (健康維持?筋力維持?筋力増強?) がしたいかが大切です。

次に【自覚運動強度】について述べたいと思います。

自覚的運動強度(RPE)とは,運動時の主観的負担度を数字で表したものです(下図参考)。

数字を 10 倍するとほぼ心拍数になる様に工夫されており、その時の運動が自分の持っている能力の何%程度、負荷になっているかが示されています。

急な運動負荷では心臓へのリスクが考えられますので、目安として表より「楽ではない~きつい」の範囲で行い、回数を重ねるごとに目標心拍数を目指しましょう。

併せて、運動を行う日には食事・水分を十分にとり、運動前後、起床後と就寝前にはストレッチを行う事が大切です。

 

 

 

長くなりましたが、まずは自身の脈拍を測ってみる事、どんな目標に対して運動をしたいか決める事から始め、運動中には表から「13:ややきつい ~ 15:きつい」の範囲内から始めてみて下さい。

運動習慣は自分ができる範囲からがスタートになります。まずは少ない強度からでも継続してみましょう。

フレイル対策の運動方法のについてはまた投稿致します。

最期までご観覧いただきましてありがとうございます(^_^)/

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