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江津しょうぶ苑だより

フレイル対策 ③口腔機能について

こんにちわ!理学療法士の古庄です。現在まで、「フレイル」について述べさせて頂きました。

今回は「口腔機能」について述べたいと思います。フレイル要因の一つには「体重減少」があり、栄養状態を維持するには口腔(むせ無く食べる為の)機能が重要です。

口腔機能とは、歯牙、下顎、舌、頬、口蓋による食塊形成、唾液分泌機能、構音機能などを含み、廃用や老化による歯の欠損、義歯不適合、舌の委縮、表情筋のたるみ等の影響を受けます。口腔機能および嚥下機能の低下は、「摂食時間の延長や摂食可能な食物形態の限定」、「水分摂取の不安」、「コミュニケーション能力の低下」を招き、QOLを低下させるだけでなく、低栄養や脱水、誤嚥性肺炎の原因ともなり得る為、きちんとした対応が必要とされます。

まずは「あなたの口腔・嚥下機能が低下していないか」をチェックしてみましょう!(画像をクリック)

いかがでしょうか?すでに日常生活で飲み込みにくかったり、むせがある場合には注意が必要です。

予防法としては大きく3つに分けられます。


【口腔・嚥下機能の低下の予防方法】

1.毎日出来る口腔機能低下の予防

・唾液腺マッサージ、マスクの着用(口腔乾燥予防)

・寝る前や食前の歯磨き、義歯の手入れ(ブラシでこすってから洗浄液にいれる)

・舌のブラッシング

・ガムを噛む:咀嚼能力維持及び唾液分泌の促進効果

2.毎日出来る嚥下機能低下の予防

・声をだして笑う。大きな声を出す

・頚部、肩甲骨運動練習:筋の過緊張を取り、嚥下運動し易い準備状態を整える。

・舌運動練習:下を前や横に大きく動かす、舌音であるタ・カ・ラ行音を明瞭にすばやく発語する練習

・舌骨上筋トレーニング:顎を強く引いてそれに指で抵抗を加える、大きく口を開く

3.誤嚥性肺炎予防の為に身体の免疫力を高める

・規則正しい生活(睡眠や食事)をして栄養をきちんと摂る

・歯周病の治療や義歯の適合性を修正する。

・活発な生活を送る(趣味活動、仲間と一緒に活動、元気に外出する)

※下図の様にイメージしながら行ってみましょう(画像をクリック)


まずは自身の状態を把握する事が機能低下を予防する第一歩であると考えます。

「年をとったから」「ただむせただけ」と楽観視にならずに、今までの日常と異なる事が自分の体に起きていると危機感を感じる事で、早めの対応につながります。

最近では全国的に連日の猛暑で、脱水症状や熱中症の数も増加傾向です。注意を怠らずに乗り越えていきましょう!

最期までご観覧いただきましてありがとうございます(^_^)/

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