こんにちわ!理学療法士の古庄です。
現在まで、「フレイル」の身体機能プログラム並びに口腔機能について述べさせて頂きました。今回は「社会的フレイル」について述べたいと思います。
社会的フレイルとは「社会活動への参加や社会的交流に対する脆弱性が増加している状態」の事をいいます。
どんな状態の人かというと…
①体の調子や足腰が悪く動きづらい等、体の機能低下によって、活動範囲が狭くなっている人
②年を重ねるにつれ、好奇心が薄れていると感じる人、行動する事への自信の無さなどから外出する気持ちになれない人
③人付き合いが少ない人、気軽に話しかけたり出かけたりする仲間が近くにいない人、坂道が多い等の周囲の環境によって外出に消極的になっている人
それでは、どうやったら予防ができるのか?改善方法について述べたいと思います。
改善方法①:生活リズムを規則正しく過ごしましょう!
起床や就寝時間を定め、毎日欠かさず三食食べる等、基本となる生活リズムが整います。
改善方法②:こまめに体を動かしましょう!
料理や掃除、洗濯や庭の手入れ等、身の回りの出来る事から始めましょう。身体機能の予防に繋がります。
改善方法③:意識的に外出する機会を作りましょう!
こまめに買い物や用事を自分で見つけたり、家屋内から敷地内・近隣への散歩を取り入れる事で、出かける習慣が身につきます。
改善方法④:趣味を通じた人間関係をつくりましょう!
趣味を持つ事で仲間と出会うきっかけになり、外出の機会が増えます。趣味のサークル活動や家族・友人・仲間・地域の人等との交流を通じ、人間関係が広がります。
改善方法⑤:自分の役割をもって、ハリのある生活を送りましょう!
家庭内で家事を担当したり、長年の経験を生かした仕事やボランティア活動、地域活動に参加する事で、外に出る楽しみが見つかります。
少しでも「自分自身にあてはまっている」と気付いたら、まずは布団から起き上がり、出来る用事から少しづつこなしていきましょう。
自身の生活空間を広げていく事が「生きがい・楽しみ」を見つける事に繋がり、心身の生活機能が改善されていきます。
以上が、社会的フレイルと対応になります。前回の記事でも述べたように、まずは【自分自身の状態を把握する事】が第一歩です。
同時に、フレイルは今回の社会的側面以外にも身体的側面(筋力低下等)と心理的側面(認知症やうつ)が密接に噛みあって身体への影響を及ぼしています。
自分自身を振り返り、今までの生活に比べて明らかに生活状況が変化されたならば、まず、自分の状態を自分自身で見つめ直し、自分が弱い部分はどこか?を把握し行動に移す事が重要です。
行動に移した期間が早ければ早いほど、変わらず自分自身で居続ける事ができます!
まずは、多くの事を同時に始めるのではなく、「週に1回以上は外出する」事から始めてみては如何ですか?
フレイルについての記事は最期の投稿となります。
今までのものをまとめると、フレイル自体は何かをきっかけに身体変化が始まる栞の時期です。この時期をおろそかにしていれば、どんどん自分でできる事が少なくなります。反対にこの時期に気づくのが早ければ、自分の行いたい事を自分らしく最期まで行う事ができるものです。老若男女問わず、その習慣性や役割を大事に過ごしてまいりましょう。
最期までご観覧いただきましてありがとうございました(^_^)/